根無草冒険手記

雑多になんか色々と

相次ぐクマゼミの発見詐称報告はどうにかならんのか

アメリカに素数蝉と呼ばれる蝉がおります(周期蝉とも言う)。

 

この蝉はその名の通り、素数である13年と17年の倍の年数にだけ発生する蝉でして。
その理由は13と17の最小公倍数が221年と長く、異種同士の交雑を避ける為に進化の過程でそうなったとの事。

 

然し交雑を避ける為ならば、最小公倍数が221年と長いとは言え、交雑の可能性が無くなった訳では無いのですから、もっと他に良い方法が有るだろうと思うのです。
例えばお互いが17年周期で8年程のタイムラグを設ければ、多少の前後があっても永遠に交雑を避けられるのではないか、等。

 

然しこういった、傍目に見ると非効率的と思える所業も、当の本人からすれば、「永きに渡る数多の犠牲と研鑽の結果、この形に落ち着いたのだから此れが正解なのだ」と言う所なのでは無いでしょうか。
この蝉の例で言えば、氷河期の頃より最善の生き残りの術を模索し、この結論に達したのだそうで、たかだか数千年程度の文化しか持たぬ者が、横から「その考えは間違いだ」等と口を挟むのは配慮も知慮も足らぬ余計な事ではないかと。

 

この事は様々な場面で見受けられる事で、我々も普段、何気なく身近にいる人間に対して「彼奴は何をしているのだ」と思う場面が多々あろうかと思われるが、先達者がその者に対して「こうした方が良い」と言うなら兎も角、後続の新参者が「僭越ながら」等と申し添えながら進言するのは、思い違いも甚だしいのではなかろうか、と思うものです(全ての懸案がそうだと言う訳でも無いが)。

 

よってUOにて、未だに土エレ叩いて小銭握りしめてニヤニヤしてたり、羊毛集めて包帯作っていたりするような我が行為に対して、「お前は何をしているのだ今すぐボス討伐なりPSC取って来るなりToLのイベント進めるなり他にやる事幾らでもあるだろうに」と言う事が出来るのは、自分より長くUOをプレイしている者だけの権利である!と思い至ったのであります。

 

そんなこんなで19年目に突入で御座います。

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19年ですよ19年。自分がUO始めた時に生まれた人間がそろそろ成人式ですよ。そりゃ自分もオッサンになる筈だ。一ヶ月1,500円払ってきたとして、一体幾らになったとか計算したら負けですよ(そしてアカウントは6つあり、どれも10年以上のアカウントなんだからホント幾ら払って来たんだろね)。
そろそろ運営から何か頂いても罰当たらんよね。

 

しかしこう、自分のUOを振り返ってみると、永く続いた理由は、UOのゲーム性が自分に合っていたと言うのは勿論ですが、良き仲間に常に支えられて来たのが19年も続いた理由では無いかと思います。
自分一人だけでは間違いなく続かなかったであろうと確信しております。

 

最初期の面子で言えば、何も解らぬ状態の者同士でコミュニティが築け、鯖移動はしたものの、Maginciaの一角に住宅街を築けたのが大きかったと思います。
海の真ん中に家を建築して、船使わないと入れない家などを建てて遊んでいたらGMが飛んできて「そこは違法だから撤去しなさい」と言われたりね。ホント普段何もしないGMが、こういう時には光の速さで飛んでくるのに吃驚したものです。

 

その後、初期メンバーがEverQuestに行ったり何だりでどんどん居なくなり、ぼっちになりかけた頃に付き合いの在った別ギルドの知り合いに「新しい鯖(Izumo)が出来るからそっちで一から遊ぼうと思うんだけど来る?」と声をかけられたのでそっちに付いて行って、Izumoで色々しでかしたり。
この時のメンバーも面白い人物揃いで、一人はあのIzumoの命名者で、後に命名者にだけ与えられる鯖に3枚しか無い証書をオークションに出して大炎上かましたりね(Odinよ今は何をしているのか)。

 

後はたまたま職場で知り合った方が、偶然にもUOユーザーであり、尚且つ同鯖だった事があり、長い事一緒になって莫迦な事ばかりしたものです(でも明らかに彼は自分より上の場所に立つ人間なので、大体自分が足を引っ張ってた感が否めない)。

 

その後、活動鯖をAsukaに移し、様々な仲間と出会って今に至るのですが、今の仲間は今迄以上に錚々たる面子です(MinocとMoonglowの首相が同席するギルドに今はひっそり籍をおく)。
ホント大した事もしていないのに、どういう訳か周りに集まるメンバーだけは凄い方ばかりで、その御蔭でたまに離れつつも、UOから完全に離れられないで居りますよ。

 

MMOはゲームである以上、その内容の良さは当然必須ですが、矢張りオンラインであるが故に、そこで生まれるコミュニティの良し悪しは、そのタイトルを長く続ける上で重要な要素でありましょう。
もうこうなればUOが運営を止める時まで付き合う所存ではありますが、ホントあと何年続くのかなぁとやきもきしているのも正直な所。

 

あれ程争奪戦のあった土地も、今やちょっと歩けば最大ストレージの空き地がモリモリあり、少し苦労して探せば砦や城が建つ事もある時代ですからな。
家の建築が面白くて遊んでいる自分にしてみれば、「良い時代に成ったものだ」と思わなくもないですが、手放しで喜べる状態では御座いません。其れだけユーザーが減っている証なんだし。

 

出来ればリチャードに戻って来て貰って、其れこそ彼の好きなように作ってもらいたいと思ったりもするのですが、彼の友人であるブラックソーンが「リチャードに自由にやらせるとアイディアが出過ぎて収集付かない。ツッコミ役がいないと絶対ダメだ」と言っていた事があるので、二人して戻って来て欲しいなぁ。

 

因みに冒頭で書いた素数蝉ですが、アメリカではその蝉が大発生すると、とっ捕まえてモリモリ食べるそうです(しかも蝉そのままにチョコレート掛けて形容し難いスイーツにして)。
太平洋戦争時代、日本の捕虜になったアメリカ兵が、食事でゴボウが出た事があるそうですが、帰国した時に「日本で木の根を食べさせられた!捕虜の虐待だ!」と言っていたそうですが。

蝉のチョコがけなんざ戦争で捕虜に出したらゴボウ料理出すより虐待だこの野郎!ジュネーブ条約良く確かめろ!と思ったものです。