桜折る莫迦、梅折らぬ莫迦
はてさて。毎度莫迦な事ばかり書いていると、マジモンの莫迦だと思われたりしそうなので(もう手遅れか)、今回はちょいと真面目なお話を。
4月という事で、季節柄の真面目なお話ですよ。
四月朔日と書いて「しがつついたち」と読みますが、此れが人の苗字になると「わたぬき」と読みます。
某漫画で使われていたので知っている方も多いかと思われますが。
これは旧暦の4月1日が衣替えだった事を意味しているんですな。
4月1日になったら衣替えなので衣から綿を抜く、という意味だそうな。
同じようなもので八月朔日と書いて「ほづみ」と読む苗字も御座います。
此方は恐らくですが、旧暦の8月1日頃に稲等の「穂を摘む」と言う意味では無いかと思っております。
柑橘類のはっさくも、漢字で書くと八朔で、これはもう其の侭旧暦の8月1日が収穫の頃合なので、そういう名前になったんだそうな。
まあ人の苗字の話はここら辺にして。
4月と言えば桜で御座いましょう。
そして桜と言えば「ソメイヨシノ」が有名ですが、このソメイヨシノ。若しかすると近い将来、見られなくなるかも知れないんですよ。
今現在、日本各地に存在しているソメイヨシノは、元は何本かの木から接木等をして増やしたもので、苗で育てたものでは無いんですよね。
そしてソメイヨシノそのものが、種をつける事が出来ないので、今でもソメイヨシノの植林は接木だそうで。
公園等で沢山並んでいるソメイヨシノは、当然のように接木による植林でなされたものなので、寿命がほぼ統一されております(元が同じ木なので)。
つまり1本が寿命で枯れだしたら、残りも寿命で枯れ始めるんですな。
これが日本中で同じ状況なので、寿命で枯れ始めたら、一気に広がるのではないか、と懸念されております。
何せソメイヨシノは、戦後になって植林されたものが殆どですので、寿命がほぼ一緒なのだそうな。
ただ環境によって寿命は変わってくるので、一概に全国のが全部同じとはならないだろうと言われておりますが、今の状態では来るべき寿命の時に、全てなくなってしまう可能性もある訳で、早急に苗木からの植林をしなくては成らないようです。
そういう訳ですので、現存するソメイヨシノは大変貴重なものなので、むやみに傷つけたりしないで、少しでも長く生きてもらえるように、大切に扱いましょう。